⑤映画とダッフルⅡ

お洒落

皆様、昭和子(しょうわこ)の「映画でお洒落を」のお時間で御座います。今日のお話は、再び映画とダッフルコートのお話です。

この前は「ナバロンの要塞」を取り上げましたが、
ダッフルコートの出て来る映画と言えば有名なのが「第三の男」ですね。
第二次大戦が終わり、米英仏ソによる四分割統治下にあったオーストリアの首都ウィーンが舞台。イギリス軍のキャロウェイ少佐が着ているのがダッフルですね。ベレー帽とともに軍服そのものの代物です。かっこいいですねえ。

1956年、イタリアの傑作映画「鉄道員」にも出てきますよ。
映画が始まってすぐ、サンドリーノ少年が機関車運転手のパパを迎えに行く街頭のシーン。道行く人が着ています。
進駐したのが、日本にはアメリカ軍、イタリアにはイギリス軍(アメリカ軍も)だったからでしょうね。
アメリカ軍はボタンダウンシャツやジーンズをもたらし、逆にイタリアからはピザを持ち帰ってすっかりソウルフードにしてしまいましたね。

時代が下って1971年の「愛の狩人」でもジャック・ニコルソンンが雪のキャンパスで着ていますね。
ただ・・
軍服だったダッフルをもとに、
ボタンを鹿の角にしたり、ボタン紐を革紐にしたり、それを革パッチで覆ったり・・という具合にカジュアルコート化され始めましたが、・・
「愛の狩人」のダッフルはこのカジュアル化したダッフルなので、お姉さまはちょっと不満ですの。
脇ポケットはシンプルなパッチポケットが本来の姿です。フラップをつけてはいけません。チェックの裏地をつけるなどもってのほか。・・
・・なんて言いすぎましたかしら。ごめんあそばせ。

ところで、横浜元町の信濃屋はご存じすか?
創業100年以上の洋服・洋品の老舗ですが、ここにもダッフルはあるんです。・・が、お洒落なところが私には不満ですの。色が綺麗なキャメルカラーだったり。・・
銀座のメンズウエアのようにサンドベージュ(砂色)なんかが気分ですわね。

ところでひとつ大事なこと。
ダッフルに限らず、ヒザ丈位のコートのボタン位置(配置)ですが。・・いちばん下のボタンは、
おまたまたはおたまのあたりの上までになさっていただきたいと思います。
これを覚えておくときっと何かのお役に立つ・・ような気が・・多分・・おそらく・・かすかに・・します。

皆様本当に、映画ってとってもお洒落のお手本になると思いませんか?
さて、お時間が来たようです。
では、次の機会まで御機嫌よう、御免あそばせ。

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